野菜直売所の「出荷者」になってみた

はじめに
こんにちは。Adjoaです。私は現在、地域おこし協力隊として長野県にある道の駅に常駐しています。
道の駅は、地元の農家さんが作った野菜を持ち込んで販売をする「直売所」の機能も兼ねています。道の駅に常駐し始めて2か月が経ち、「スタッフ」と「消費者」の立場は経験しました。しかし、「出荷者」にはなったことがありません。そこで、色んな視点から道の駅を見るには出荷者の経験も必要だと思い、商品を出荷してみることにしました。
直売所の出荷者になってみてわかったこと
何を出荷するか
「生産者になってみよう!」とは言え、野菜を育てた経験は、小学校の理科の授業で作ったミニトマトくらい。そこで、思いついたのがワラビ。私の祖父は、木曽町に山をたくさん持っていました。生前、山を整備して、ワラビを道の駅に出荷していました。そこで私も、その山に入りワラビ採りをすることにしました。
ワラビ採り
祖父が亡くなった後、誰も手入れをしていない山はもはやただの藪。道なき道を進みます。ところどころ、イノシシが掘った穴がありました。また、藪の中は虫だらけ…虫嫌いな私にとってはとてつもない恐怖です。見ないふりをして、進む。進む。
整備されていない山の中ですが、ワラビはたくさん生えていました。さっそく収穫。あるわ、あるわ、立派なワラビ。ワラビはすぐに腕いっぱいになります。これが案外重いんだな。抱えきれないので、途中で断念して下山します。
出荷
商品化
商品として販売するにあたり、蕾の開きすぎているものや、傷のついているものは除外します。次に、ワラビの長さを統一します。長いワラビは、端を切り落として捨てます。さらに、重さを量って1束の重さも統一します。最後にビニールひもで束を丁寧に縛って、ようやく出荷に至ります。
価格設定
ほかの出荷者さんもワラビを出荷しているので、それらと比較して価格を決めます。本来は1束250円で売りたいところでしたが、足並みを揃えて200円にしました。価格シールを発行したら、いざ、店頭に陳列。
販売
通常、出荷者は商品棚に商品を置いたらその後は売れ行きを観察することはありません。私は道の駅に常駐しているので、売れ行きを観察することにしました。
やはり、自分が出荷したものが売れるというのは嬉しいものですね。
出荷者目線での気づき
さて、ワラビは夕方になっても4束残っていました。すると、とあることに気が付きました。「ワラビが西日に当たって、可哀そう!せっかく採りたてを出荷したのに、これじゃあ萎れちゃう!」この道の駅は、西向きに建っています。野菜の直売所は外に設置されているので、夕方になると野菜に西日が当たるのです。
これまでも、出荷台に西日が当たることは知ってはいたのですが、私が常駐し始めたときからその状態だったので特に何とも思っていなかったのです。ところが、いざ自分の出荷したワラビが日に当たっていると、可哀そうでとてもそんな場所に置いておけません。自分が出荷者側になって、初めて気が付いたことでした。
結論
「出荷」とは、野菜を収穫して道の駅に持ち込んでいるだけの簡単な作業だと思っていました。ところが、意外と手のかかる仕事だったことにも気が付きました。収穫が大変な肉体労働であることはもちろん、商品化するために選別したり、汚れを落としたり、サイズ感を統一したり、ラッピングしたり…収穫から出荷までには、思った以上に多くの労力を要していました。出荷者さん、いつも美味しい野菜を苦労して届けてくださっていたんですね。ありがとうございます。
そしてワラビを出荷してみて、道の駅の改善点も見つかりました。出荷者の方々は、もしかしたら以前からこの問題に気づいていたのかもしれません。やはり色んな立場で物事を見るというのは大切なことだと実感しました。これからも色々な立場を経験してみたいと思います。