生まれた曜日で名前が決まる~ガーナの文化紹介[4]~
はじめに
オチデン(元気ですか)? Adjoaです。私は、2014~2017年までの2年6ヵ月間、青年海外協力隊としてガーナに派遣されていました。
本記事では、ガーナの南部(セントラル州周辺)におけるガーナ人の名前文化についてをご紹介します。
生まれた曜日で名前が決まる
私の名前「Adjoa (アジュア)」は、ガーナでもらった名前です。ガーナでは、性別と生まれた日の曜日で名前が決まります。私は月曜日生まれの女性なので「Adjoa」という名前が付けられました。
日本人にこの話をすると、大体「ガーナ人の名前は、性別ごとに7種類しかないのか?」と聞かれます。そういうわけでもありません。
民族によって、少しずつ曜日の名前が異なります。たとえば火曜日生まれの女の子はKumasi(クマシ)では「Abena (アベナ)」と名付けられますが、Apam(アパム)では「Araba (アラバ)」と名付けられます。
スペルは様々
さらに、同じ「アジュア」という発音の名前でもスペルが違うこともあります。Adjoa、Adwoa、Adzoa…のように。
日本人でも「ひとみ」という読み方の名前の人が「瞳」だったり「仁海」だったりするのと同じです。
ガーナ名と英語名の両方が与えられる
また、ガーナ人は「Ghanaian name (Traditional name)」と「Christian name (English name)」の両方を持っています。たとえば水曜日生まれの女の子なら「Akua (エクヤ)」がガーナ名で「Charity (チャリティー)」がクリスチャン名、というように。
曜日と名前
前述のとおり、民族によって名前が異なります。ここでは、私が暮らしていたApam周辺に住むファンティ族で使われているガーナ名をご紹介します。
曜日 | 男性 | 女性 |
---|---|---|
月 | コジョ(Kojo, Kwadwo, Kujoe, Kwadzo, Kodzo) | アジュア(Adwoa, Adjoa, Adzoa) |
火 | コベナ(Kwabena, Kobina) | アブラ(Abla)、アベナ(Abena)、アラバ(Araba) |
水 | クウェク(Kwaku, Kuuku, Kweku)、アベーク(Abeiku) | エクア(Akua, Ekua) |
木 | ヤオ(Yaw) | ヤー(Yaa)、アバヤー(Abaya) |
金 | コフィ(Kofi)、フィーフィ(Fiifi) | エフィア(Afia, Efia)、エフア(Afua, Efua) |
土 | クワミ(Kwame, Kwami) | アマ(Ama) |
日 | クウェイシー(Akwasi, Kwasi, Kwesi, Akwesi) | アコスア(Akosua)、Akos(アコス)、Esi(エシ) |
最後に
ガーナで人に出会うと、挨拶、その次には必ず「Which day were you born? (あなたは何曜日生まれ?)」と聞かれます。ガーナに行く前には、自分の生まれた曜日を確認しておきましょう。
「ガーナ」と言っても、ガーナは多民族国家。地域によって大きく文化が異なります。本記事でご紹介したのは、セントラル州周辺での文化です。ガーナ北部ではまた違った命名文化があるのかもしれません。