長野県木曽町で感じた大雨の怖さ(2021年8月豪雨体験記)

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はじめに

Etse sen(元気ですか)? Adjoaです。私は現在、長野県木曽町で暮らしています。

ここ木曽町では3日前(2021/08/12)から雨が降り続き、大雨洪水特別警報が発令され、町からも避難指示が出ていました。そのときの木曽町の様子をお伝えします。

大雨の木曽町4日間の様子

2021年8月12日(木) <大雨1日目>

昼過ぎから雨が降り始め、夕方には割と強めの雨になりました。

2021年8月13日(金) <大雨2日目>

前日から雨が降り続き、この日は終日強い雨が降っていました。時折強い風も吹いていました。

2021年8月14日(土) <大雨3日目>

前日から引き続き、風雨ともに強く降り続いていました。この日、高齢者等避難指示が発令されました。

木曽町を通る唯一の電車は、終日運休でした。夕方には、町内バスも運休になりました。

2021年8月15日(日) <大雨4日目>

雨は一向に止む気配がなく、一晩中、時折激しく降り続いていました。

朝5時に、木曽川周辺の住民に避難指示が発令されました。

朝6時、「ゴオオオオ…!」という大きな音で目が覚めました。窓から外を見てみると、家の前の道路が濁流の川になっていました。飛び起きて外に出てみると、飲み込まれそうな速さで濁流が流れていました。それを見て「これは本当にやばい。いつ土砂崩れに飲み込まれてもおかしくない」と初めて恐怖を感じ、避難を視野に入れ始めました。リアルに怖くて、しばらく手の震えが止まりませんでした。

AM6:00 家の前が川に

どうやら、上流(水木沢)で川の水が溢れ出し、その水が道路に沿って下流に流れてきているとのことでした。住民総出で作業をして水の流れを変えてくださり、その後濁流に飲まれていた道路が姿を現しました。

午前8:30頃、町内放送で「木曽川が氾濫危険水位を超え、福島上町で家屋倒壊の危険がある」との情報が入りました。

同じ頃、国道19号線、361号線など、木曽町と周辺市町村を繋ぐすべての道路が通行止めになり、木曽町は陸の孤島と化しました。そのため、ヤマト運輸でも宅急便の受付を中止していました。

昼前後になると、若干雨の勢いが収まったので、外に出てみました。すると、家の前の道路は水は収まったものの、上のほうからずっと下まで、一面土砂に埋もれていました。場所によっては側溝の水が溢れ出している場所もありました。

土砂が残る道路

近くの川の様子を見に行ってみると(通行止めになっていましたが)、橋が壊れそうなくらいに激しい濁流が流れていました。

轟音を立てて流れる正沢川

午後はずっと家の前を大型トラックが何台も行き来していました。どこかで発生した土砂崩れの土砂の撤去作業をしていたのではないかと思われます。

夕方になると雨の勢いが若干弱まりました。木曽川の水位も下がってきたということで、避難指示は解除されました。また、道路も一部「片側通行」で通行止めが解除されました。

夜中になり、ようやく4日間続いた雨が止みました。

この日も電車、町内バス全線とも終日運休でした。

2021年8月15日(日) <大雨から一夜明けて>

16日(月)も木曽を通過する電車は全線終日運休でした。

町営バスも運転を再開し、一部通行止め区間のみ経路を変更して運行していました。

国道19号線木曽〜塩尻の区間は、翌日16日の早朝に全面通行止めが解除となりました。

地元の人の反応

  • 60年間ここで生きてきたけれど、ここに土砂が流れてきたのは初めてだ。(60代男性)
  • 去年の大雨で洪水が起きたときも今までで1番ひどかったけれど、今回はさらにひどい。(80代女性)
  • 8月に木曽でこんなに雨が降るなんて、初めてのことだよ。(80代女性)

「初めて」とか「今までで1番」というワードを何人もの人から聞きました。

最後に

1年前の豪雨のときにも同じことを感じました。「逃げる場所がない」と。木曽は山を切り開いて作った町なので、どこに行っても山と川が近いのです。

今年はそれに加えて、外との交通手段がすべてなくなったことにも恐怖を覚えました。本当にどこにも逃げられないのだ、という恐怖です。

でも、良いこともありました。人々の結束の強さの良さを感じることができたのです。日頃私は、田舎の密な人間関係が面倒で仕方ないと思っていました。ですが、住民みんなで力を合わせて濁流の流れを変えるという、結束の強さが活きているのを目の当たりにし、やっぱり良好な人間関係は必要かもしれない、と思うことができました。

それにしても、8月にこんなに大雨が降って、しかも寒くて、ストーブまで焚いている家もあって…。地球はおかしくなってしまっているように思います。本当にアースオーバーシュートデイを過ぎてしまったのだ、と。そして、リアルに感じました。SDGs13個目のゴール「気候変動に具体的な対策を」の必要性を。

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