国際理解教育/開発教育教員セミナー(基礎編)で学んだこと

はじめに
エティセン(元気ですか)? Adjoaです。先日、「国際理解教育/開発教育教員セミナー」を受講しました。そこで学んだことを、こちらに記録します。
このセミナーを聞き逃してしまった方や、国際理解教育/開発教育の手法について知りたいという方のご参考になれば幸いです。
講座の概要
- 日時 :2020年12月19日(土) 14:00-16:00
- 主催 :JICA横浜
- 内容 :国際理解教育/開発教育における参加型学習の手法を学ぶ
- 時間 :2時間
1. 開発教育とは
「開発教育」は、1960年代に途上国の援助に対する理解を広める目的で始まったものです。もともとは、国際理解教育、人権教育といったものとは別物だったのですが、最近では境界線がなくなってきています。
開発教育の目標は「共に生きることのできる公正な地球社会の実現」です。
開発教育で得られる以下の4つが相互に作用することで、平和な社会の実現を目指す。それが開発教育です。
- 未来創造
- 問題理解・問題解決
- 文化理解
- 人間関係づくり
2. 具体的な学習目標
開発教育の具体的な学習目標としては、以下の5つが挙げられます。
- 多様性の尊重
- 開発問題の現状と原因
- 地球的諸課題の関連性
- 世界と私たちとのつながり
- 私たちの取り組み (今後どんな行動をしていくか)
3. ワークショップの方法
1) ロールプレイ
町職員、高齢者、子ども、外国人などの役割を参加者に与え、それぞれの立場になって考えてみるゲームです。
2) シミュレーション
世界の国々の関係や、世界で起きていることを、シミュレーションゲームを通して学びます。開発教育では「貿易ゲーム」、「世界がもし100人の村だったら」あたりが有名です。
3) フォトランゲージ
生徒に写真を見せ、生徒はその写真からわかることを読み取ります。たとえば「暑そう」とか「子どもが多い」など、どんなことでも構いません。このとき、明らかに正解のある写真を見せることはNGです。答えのあるものは、ワークショップとは言えません。
4. ワークショップをするときの注意点
ワークショップを行う際、講師は以下のことに注意して行います。
- 明るい場づくり
- 目的を意識する
- 参加者の声を聴く (小さな声も拾う)
- 進行はフレキシブルに
5. アイスブレイク
初対面の生徒に対して授業を行う場合や、授業でグループワークを行う場合、アイスブレイクが必要です。対象が高校生以下の場合、自分の名前やクラスだけで終わってしまい、自己紹介がアイスブレイクにならないこともあります。自己紹介を行うときは、講師からキーワードを設定してあげるようにしましょう。たとえば「今1番行きたい場所」などです。
6. ワークショップの例
参加者は、NGOの職員だとします。とあるフィリピンの漁村に支援をすることになりました。この村には、色々な問題がありますが、プロジェクトは1つしか行うことができません。あなたなら、どのプロジェクトを実行しますか? ※正解はありません
<村の問題3つ>
- 村には高校がありません。中学校を卒業すると、そのまま漁師になるか、家の手伝いをするかしか選択肢がありません。そのため、10代で結婚し子どもを産む女性も多いです。
- 村には水道がありません。井戸はありますが、50軒の家に対して1つの井戸しかありません。朝にはいつも井戸に行列ができています。
- この村には、道路が通っていません。他の街へ行くためには、船を1時間漕がなければなりません。悪天候のときには、村は孤立してしまいます。
<選択するプロジェクト>
- 高校を作る
- 井戸を作る
- 道路を作る
グループごとに話し合ってもらい、意見をまとめます。そして、グループごとにまとめた意見を発表します。
感想
私は以前、「国際理解のワークショップをしてほしい」と依頼を受けたことがありました。そのときは良いものを思いつかず、「国名ビンゴ」を実施しました。これは空のビンゴシートに生徒がそれぞれ国名を書き入れて、ビンゴゲームをするだけのものです。しかし、それはあまり学びの深まらない時間になってしまいました。ワークショップというよりは、単なるアイスブレイクでした。
今回、ワークショップの手法を知ることができ、大変勉強になりました。ロールプレイやシミュレーションは難易度が高そうですが、まずは次の機会には「フォトランゲージ」を実施してみたいと思います。