学校対抗ICTクイズ大会inガーナ~青年海外協力隊活動紹介[4]~

はじめに
オチデン(元気ですか)? Adjoaです。私は、2014~2017年までの2年6ヵ月間、青年海外協力隊としてガーナに派遣されていました。私は「PCインストラクター」という職種で、学校でICTの教員として活動しました。本日は、私が活動の集大成として開催した「学校対抗ICTクイズ大会」についてをご紹介します。
これから青年海外協力隊に応募または参加するという方のご参考になれば幸いです。
学校対抗ICTクイズ大会開催の目的と経緯
クイズ大会開催の目的は、「問題集の定着」です。
ガーナではICT(情報)が必修科目となっていますが、ICTの教科書を持っている生徒は、ほぼ皆無です。クラスに1人持っている人がいるかいないかという状態でした。ICTの授業というと、パソコンの使い方を学ぶようなイメージで、教科書はなくても良さそうな気もします。私が学生のころ(日本の学校)も、情報の授業はありましたが、教科書はありませんでした。
しかし日本との違いは、端末を使った実技の授業が難しいという点にあります。生徒の数に対して明らかに不足しているパソコン。そして、仮にパソコンがあっても、停電が頻発する環境。パソコンを使わずにICTを学ばなくてはならないのです。
そこで、当時のIT系隊員(PCインストラクター、コンピュータ技術、青少年活動など)で協力し合って1冊のICT問題集を制作しました。
しかし、ガーナの教育現場にこれまで問題集という教材は存在しませんでした。もしかすると、いきなり問題集を渡されても、どう活用して良いのかわからずに宝の持ち腐れ状態になってしまうかもしれません。では、問題集を授業に定着させるためにはどうすれば良いのか? そこで企画したのが、学校対抗クイズ大会です。
クイズ大会の問題は、すべてこの問題集から出題することにして、それをクイズ大会出場校のICT教員に伝えます。「無料でこの問題集を差し上げます。その代わり、クイズ大会に出場してください。この問題集をしっかり勉強すれば、大会で優勝できますよ」と。
負けず嫌いなガーナ人は、きっとクイズ大会で優勝するために問題集を一生懸命勉強するだろう、と思ってこのような企画をしました。
クイズ大会の準備
問題集の制作
まずは問題集を制作しました。
大会出場校の調整
私の住んでいたゴモア地域の職業訓練校を訪ね、校長先生に問題集とクイズ大会の話をしました。大会に出場することに賛同してくれた場合は、無償で問題集を各学校に20冊ずつ配布しました。自分の配属先の学校も含めて、全部で5校が参加することになりました。

事前学力テスト
クイズ大会には、各学校から代表の生徒が3名(+1名補欠)出場します。代表選手を選ぶために、5校で全校生徒に対し、共通の学力テストを行いました。学力テストの成績が良かった生徒3名が、大会に出場します。ちなみにこの学力テストは、大会開催前の学力を計る意図もあります。

クイズ問題の用意
大会当日用のクイズを用意します。プロジェクターでクイズ問題を投影するようにPowerPointで作成しました。
大会当日に停電が発生すことも考慮し、口頭または紙で説明可能な停電バージョンのクイズも用意しておきました。
賞状・賞品の用意
1位~5位までの賞状のデザイン、額縁の購入、そして各順位に応じた賞品を購入しました。
ちなみに優勝賞品は、Indomie1箱でした(ガーナ人が大好きなインスタントヌードル)。
クイズ大会の内容
大会は以下の3パートに分けて行いました。
- True/False
- 3択
- 記述式
True/Falseと3択問題は、各学校が順番に1つずつクイズに答えていく形式でした。つまり、クイズ問題は学校によって違います。もちろん、不公平のないように難易度は揃えました。
記述式問題については、どの学校も同じ問題に取り組み、正解したチームにはそれぞれ加点される形式にしました。

クイズ大会開催の効果
クイズ大会の開催は、問題集の定着が目的でした。結果、問題集が定着したかどうかは、正直なところわかりません。ですが、問題集配布から大会当日までの間に、学習に活用してもらうことはできたようです。
なぜなら、大会の結果、優勝したチームは事前学力テストの成績が1番低い学校だったからです。
事前テストから大会までの間に、きっと勉強してくれたのでしょう。だからほかの学校を追い抜くことができたのだと思います。
クイズ大会開催から約1ヶ月後、私は日本に帰国してしまいました。なので、その後の問題集の行方はわかりません。でも、問題集をさらに200部だか300部だか増刷したという話は聞きました。増刷したということはつまり、問題集の内容を評価していただけたということだと捉えています。

最後に
このICTクイズ大会は、間違いなく私の人生で1番大きなイベントでした。準備の際、隊員同士でケンカもしたし、何度か徹夜もしました。とても大変でしたが、私の中で大きな成功体験となり、自信がつきました。
このように、青年海外協力隊は大きなことに挑戦しやすいことが魅力だと私は思います(日本と比べて)。これから青年海外協力隊に参加するという方や、現役隊員の方は、ぜひ色々なことにチャレンジしてみてくださいね! チャレンジした分、自信がつきます。帰国後の人生にも大きく影響を与えることになるはずです。