名古屋大学御嶽山火山研究施設を取材しました

はじめに
エティセン(元気ですか)? Adjoaです。
私は現在、長野県木曽町にて地域おこし協力隊として活動しています。2021年1月より、町の広報誌にてSDGsコーナーを担当しております。このコーナーでは、町内でSDGsに対する取り組みを行っている企業・団体を私が取材し、町民に紹介するものです。
今回は、ゴール11「住み続けられるまちづくりを」に対する取り組みを行っている「御嶽山火山研究施設」さんを取材させていただきました。広報誌はスペースに限りがあるので、本ブログで団体の活動などをたっぷりとご紹介させていただきます。
御嶽山火山研究施設とは
御嶽山火山研究施設は、木曽町にある御嶽山の観測データを収集し、情報発信をしている施設です。2014年の御嶽山噴火を受け、防災の拠点2017年に開所しました。名古屋大学が御嶽山の研究を行っている場所でもあります。
研究機関と地域住民が気軽にコミュニケーションをとれる関係になることを目指して、2022年1月現在、御嶽山火山研究施設は木曽町役場三岳支所内にあります。現在建設が進んでいる「御嶽山ビジターセンター」が2022年夏にオープンしたら、御嶽山火山研究施設もそちらに移る予定です。場所は道の駅三岳の隣になります。

御嶽山とは
御嶽山は、長野県木曽町と王滝村、岐阜県下呂市と高山市にまたがる山です。標高は3,067mで、日本百名山の1つに数えられます。1979年、1991年、2007年、2014年と、現在も数年~数十年のスパンで噴火を繰り返している活火山です。直近では2014年9月27日に噴火し、火砕流が発生しました。

御嶽山火山研究施設の役割
御嶽山火山研究施設には、以下4つの役割があります。
1. 御嶽山火山活動評価力の向上
常時御嶽山周辺で観測している地震動等のデータを収集し、「火山活動表示システム」を用いて地震動の大きさ、頻度、震央などの火山活動を可視化しています。
2. 地域主体の防災力向上に対する支援
防災のためには、御嶽山の状況を把握することや、火山に対する知識を持つことが大切です。そのために、御嶽山の観測データや研究成果等を地域住民に情報発信しています。
3. 火山防災人材育成の支援と火山に関する知見の普及
「活火山はいつ噴火してもおかしくない」というように、火山に対する正しい知識を住民に持ってもらうことを目的として、定期的に火山に関する勉強会や、情報交換のための懇親会を開催しています。
4. 御嶽山の魅力の発信
火山の「リスク」と「魅力」は表裏一体。御嶽山のリスクを伝えるだけでは、地域の持続可能性がありません。御嶽山の美しさや恵みなどの魅力も発信することで、「訪れたい」、「住み続けたい」と思える地域づくりを願って活動しています。

取材した感想
私は大学の専攻が地球科学でした。そのため、今回の取材ではまず「懐かしい」という感想を持ちました。施設の内部は、大学時代の研究室の雰囲気ととてもよく似ていました。また、十数年ぶりに聞く地質学の専門用語に「ああ、この単語を聞くたびにワクワクしていた」と学生時代を思い出しました。
御嶽山の観測データを監視し、火山の活動状況がわかりやすく可視化されているところを見て「これなら活火山の麓でも暮らしていけそうだ」と思いました。
印象に残ったのは、取材にご対応くださった國友特任准教授のこの言葉でした。(語調はやや変更しています)
「究極的には、活火山の麓で暮らさないことが最大の防災だ。でも、それだけでは地域が持続しない。御嶽山にはたくさんの魅力がある。それを伝えることも我々の任務だ」
確かに「御嶽山=噴火、危険」のイメージがないとは言えません。でも、2014年の災害時の反省を元に、今は御嶽山火山研究施設で監視と情報共有が行われています。御嶽山とともに生きる木曽町住民の1人として、御嶽山を正しく恐れる一方で、御嶽山からの恵みも受け取りたいと思いました。