有機栽培講演会で学んだこと〜有機物活用で肥料価格高騰対策・有機物の使い方と注意〜

はじめに
メマオアチ(こんにちは)! Adjoaです。私は2023年現在、長野県木曽町にて地域おこし協力隊として活動しています。卒隊後は、農園を運営することを目指しています。
先日(2023/03/11)、有機栽培講演会「有機物活用で肥料価格高騰対策・有機物の使い方と注意」に参加しました。そこで学んだことをこちらに記録します。
講座概要
- 日時 :2023年3月11日(土) 13:30-15:30
- 会場 :女性若者等交流センター
- 講師 :自然農法センター 榊原先生
- 料金 :無料

最初に土を最高の状態にする
有機栽培においては、いきなり作物を作ろうとしてはいけません。畑(土)を最高の状態に仕上げる。それが一番初めにすべきことです。
最高の状態とは、養分に過不足がなく、土を構成する成分がバランスの良い状態になっている状態です。バランスが良いと、土はふかふかになります。ふかふかの土は水捌けが良く、保水性もあります。
土の状態を良くする過程をすっ飛ばしていきなり作物を栽培し始めると、うまく作物が育たなくて結局遠回りになったり、慣行農法に走ることになりかねません。
緑肥を活用する
土を最高の状態にするに有効なものの一つに「緑肥(りょくひ)」があります。植物を肥料として利用するとき、それを緑肥と呼びます。具体的には、以下のような作物が緑肥として挙げられます。
- エンバク
- ライ麦
- ソルガム
- ギニアグラス
- ヘアリーベッチ
- クリムゾンクローバー
- クロタラリア
- ヒマワリ
- マリーゴールド
- シロガラシ
- カラシナ
1年目はこれらの緑肥作物を栽培し、十分に育ったら、土にすき込みます。土にすき込まれた緑肥作物は、日が経つにつれて分解されていきます。分解されると、作物によって有機物の供給や、土壌硬度の改善、透水性の改善といった様々な効果が期待できます。
緑肥によって土を最高の状態にしたら、翌年から作物を栽培し始めます。

品種を選定する
野菜には様々な品種があります。たとえばレタスなら、玉レタス、サニーレタス、サラダ菜、ロメインレタスなど。畑によって、合う品種・合わない品種があります。たとえば、同じ畑の同じ畝でレタスを育てても、サニーレタスはよく育ったけれど、サラダ菜は虫に食われてうまくいかなかった、といったことが起こります。
一度に同じ野菜で複数の品種を育ててみることで、自分の畑に合う品種が見つかります。
適地・適作・適品種
慣行農法では、化学肥料や農薬を使用することで、時期をずらして作物を栽培したり、十分な地力をつけていなくてもたくさん野菜を収穫したりすることができます。有機栽培では、そうはいきません。そのため、適切な時期に、土に合う適切な品種を、適切な作り方で栽培することが必要です。
夏に向かう野菜
播種や定植は多少(1週間程度)遅れても、大きな影響はありません。それよりも重要なことは、果菜類は平均気温が15℃を超えてから定植をする、ということです。

冬に向かう野菜
冬に向かう野菜の場合は適期の播種・定植が非常に重要となります。定植や播種の1日の遅れは、1週間の遅れになり得ます。収量や品質に大きな影響が出ます。

有機物活用のポイント
有機物とは
有機物とは、炭素(C)を含む化合物のことを言います。具体的には、堆肥、鶏糞、牛糞、野菜くず、落ち葉、籾殻などが挙げられます。
有機物マルチ
刈った草や、落ち葉、藁などはマルチとして活用することができます。

有機物マルチの機能は、防草だけではありません。藁や刈草などの有機物を土壌表面にかぶせ、常に5cmの厚さになるように定期的に補充をします。すぐ下の層で微生物が腐食を生成します。腐食した物質は、さらに下の層へと浸透していき、下層土壌の団粒化やミネラル・リン酸の可溶化に繋がります。
数年単位の栽培計画を立てる
作物を栽培するにあたり、まずは年間スケジュールを立てます。スケジュールは単年度計画ではなく、3〜4年スパンでの計画にします。理由は、作物によっては連作障害の出る作物があり、連作できない年数が決まっているからです。そして、定期的に緑肥を育てる年を挟むことで、畑の状態を最高に保てるようにするためです。
圃場に複数のエリアがある場合は、どのエリアで、いつ、何を作るかがわかるようにスケジュール(栽培計画)を作ります。
一番やってはいけないのは、ホームセンターなどに行って、苗を衝動買いし、無計画に植えること。計画的に行わないと、有機栽培の基本である「適地・適作・適品種」での栽培が難しくなってしまいます。
セミナーを受講した感想
2年前から家庭菜園レベルで野菜作りを始めた私。有機栽培に関してきちんと学んだのは、今回が人生で初めてでした。講座で聞いたことすべてが、貴重な学びでした。
この2年間、有機栽培において「やってはいけないこと」ばかりを私はやってきたということに驚愕しました。たとえば、いきなり野菜を作り始める、とか、苗を衝動買いして無計画に植える、という点。そもそも、今まで栽培計画を立てる、なんてこともしてきませんでした。
まずは数年単位の栽培計画を立てるところから始めようと思います。そして今年は緑肥を栽培します。そして、来年からそこに野菜を作っていこうと思います。
こんにちは。
講演会の企画をした大桑村地域おこし協力隊の金井です。
素晴らしい記事を書いてくださってるとは気が付かず失礼しました。
緑肥は一見遠回りなのですが、地力を上げるという点で有機栽培にはかえって近道だと思います。(自然農をめざすと又違ってくるのですが…)
まだ告知前ですが、3月に大桑村で第2回有機栽培講演会を開催予定です。
またご案内致します。
今年は技術普及を目指して事前座談会や有機栽培試験水田の見学会もやっていこと思っていますので、こちらもご興味あればご参加ください。