「SDGs de 地方創生」を体験して学んだこと

はじめに
メマオアチ(こんにちは)! Adjoaです。先日(2021/06/30)、「SDGs de 地方創生」というカードゲームを通してSDGsを学ぶワークショップに参加してみました。そこで学んだことをこちらに記録します。
SDGsについて学びたい、教えたいという方のご参考になれば幸いです。
講座の概要
- 日時 :2021年6月30日(土) 9:30-12:30
- 主催 :木曽子育てまちづくりの会
- 会場 :木曽町文化交流センター 2階 多目的ホール
- 時間 :3時間
- 料金 :1,500円
「SDGs de 地方創生」とは
概要
「SDGs de 地方創生」はSDGsの考え方を地域活性化に活かし、地方創生を実現する方法について考えるためのゲームです。
「2030SDGs」というカードゲームもありますが、これとは別物です。
ルール
ゲームの会場は、1つの地方都市とみなします。
参加者には、町民としてそれぞれの立場が与えられます。たとえば、行政職員、観光事業者など。そして、それぞれの立場に応じた「ゴール」が定められています。ゲーム終了時までにお金をいくら集めるとか、プロジェクトをいくつ実行する、といった数値目標です。
参加者には「(仮想の)お金」と「資源」が配布されます(立場によっては最初は配布されない場合もあります)。資源は、「クリエイター」とか「自治体」といった、地域の人資源です。
また、「プロジェクト」のカードも配布されます。プロジェクトは「世界遺産登録」や「こども食堂」といった、地方創生に関わりのあるプロジェクトで、これを実行すると、お金や資源が手に入ることもあります。
この「お金」と「資源」を使って「プロジェクト」を実行し、自分の「ゴール」を達成する。それが「SDGs de 地方創生」の進め方です。

「SDGs de 地方創生」で学んだこと
1. 「無償提供」は社会全体のためにならない
私のチームは「観光事業者」でした。観光事業者には「SDGsのゴール11に関するプロジェクトを4つ実行する」というゴールが設定されていました。このゴールは比較的達成しやすく、ゲーム前半ですでに目標を達成してしまいました。
その後、ほかのチームがゴールを達成するのを手助けするために、まだ手元に残っていた資源、プロジェクト、そしてお金も、無償提供しました。自分のチームは、これ以上お金や資源を集めても意味がないと思ったからです。
ところが、これは間違いであったことにゲームの後半で気が付きました。ほかのチームに無償で提供してしまったがために、ゲーム後半には手元にはほとんど資源が残っておらず、自分では何もできなくなってしまったのです。
これがもし、無償提供ではなく、資源をお金と交換したり、プロジェクトをお金と交換していたりしていたら、まだまだ動くことができたはずです。そして稼いだお金で、より多くのものをほかのチーム(=地域)に還元できたでしょう。
ここから学んだことは、無償で提供することは、短期的に見れば良いことかもしれませんが、長期的に見れば、社会全体の利益を損ねることになりかねない、ということです。
2. 地方の課題は「ルービックキューブ型」である
問題には、「ジグソーパズル型」と「ルービックキューブ型」があります。ジグソーパズル型は、直線型の問題。1つ1つピースを合わせていくことで、直線的に問題解決に向かいます。一方で「ルービックキューブ型」は、問題の一側面を解決しようとすると、ほかの部分に悪影響を及ぼすような問題を指します。
そして、地方の課題というのは「ルービックキューブ型」であることが大半です。
たとえば、町の経済発展のために町の資源の「世界遺産登録」のプロジェクトを行ったとします。世界遺産に登録されたことで、国内外からの訪問者は増え、町の経済は潤います。飲食店なども必要になり、仕事が増えることで人口も増加します。その一方で、騒音や治安の悪さなどの問題が発生し、暮らしにくい町に変わってしまうというマイナス面もあるのです。
このように、地域課題は単純に解決できるものではありません。ですが、単純に解決できないということは、いろいろなアプローチの方法があるとも言えるし、誰でも課題解決の起点になることができるということです。
まとめ
「SDGs de 地方創生」は、SDGsについて理解するというよりは、地方創生のアイディアを得るのに向いているように感じました。ゲームの名前に「SDGs」と付いていますが、もしSDGsを理解したいなら、どちらかというと「2030SDGs」のほうが向いているように思います。
また、このゲームだけ体験しても「面白かった」とか「勉強になった」という感想で終わる人が多いような気がします。なぜなら、ゲームでは地方創生のアイディアこそ得られても、「じゃあ今後私たちは具体的にどう行動していくか」というところまではゲーム内で考える時間がないからです。そこはファシリテーターの腕によるのかもしれませんが、もしこのゲームの効果を高めるなら、ゲームの後にアイディア出し等のワークショップを合わせて行うことは必須だと思いました。