社会人向けICTクラスの設立inガーナの職業訓練校~青年海外協力隊活動紹介[5]~

はじめに
オチデン(元気ですか)? Adjoaです。
私は、2014~2017年までの2年6ヵ月間、青年海外協力隊としてガーナに派遣されていました。私は「PCインストラクター」という職種で、職業訓練校のICT教員として活動しました。
本日は、学校で社会人向けにICTクラスを設立した活動をご紹介します。
ガーナの職業訓練校とは
ガーナの職業訓練校は、名前のとおり仕事のスキルを身に付けるための学校です。学校にはいくつかの専門があり、調理、服飾、建築、電気、ICTなどのコースがあります。生徒たちは1つのコースに所属して、それぞれの専門スキルを学びます。

社会人向けICTクラスの設立経緯
私が活動していたのは、Kings Technical Vocational Institute(キングス技術職業訓練校/略称:Kings Tech)という学校でした。
この学校にもICTコースがありますが、当時、ICT専攻の生徒はたったの3名でした。全校生徒は約100名なので、そのうちのわずか3%です。しかしながら、ICTの勉強をするにはほかのコースよりもお金がかかります。ICT学習に必須の、パソコンが高いのです。学校からは「わずか3名しかいないコースに出すお金はない」と言われ、教材を揃えることもできません。
「お金を出してらえないのなら、自分たちで稼ごう!」
自分たちで稼ぐにはどうすれば良いか? そこで生まれた案が、「社会人向けICTクラス」の設立でした。
社会人向けICTクラスの内容
社会人向けICTクラスは、学校の生徒以外の主に社会人のためのクラスです。生徒の帰った放課後に、地域住民に学校に来てもらってパソコンを教えます。
授業の内容は、以下の4つでした。
- ハードウェア
- Microsoft Office
- ネットワーク
- デザイン
内容は、お金を稼ぐためのスキルとなるものにしました。また、当時4名いたICT教員のそれぞれの得意分野でもあります(AdjoaはMS Office担当)。
まずは無料でトライアルを受講してもらい、「もっと勉強したい」と思ったら有料のクラスに参加してもらう段取りにしました。
クラスのターゲットは、Kings TechのあるMprumem(ンプルメム)という集落の大人にしました。ちょうど良いことに、Mprumemには仕事がなくて暇な大人がたくさんいました。
口コミベースで「無料でICTが学べるキャンペーンをやってるよ」と情報を拡散しました。
結果
トライアルに参加してくれたのは、9名。男性7名、女性2名です。男性のうち2名は小学校の先生。女性の1名はMprumemで小さな個人商店を営んでいるおばちゃんです。それ以外は無職の若者でした。
ほぼ全員が、全4回に参加してくださいました。皆さん、どの回もとても熱心に勉強してくださいました。
しかしながら、有料コースに申し込んだのは0名でした。みんな「内容は魅力的だけれど、お金がない」ということでした。結局、「自分たちのお金は自分たちで稼ぐ」という試みは失敗に終わりました。

考察
これが、もう少し大きな街だったら、生徒が集まるのではないかと思います。Mprumemは人口数百人のとても小さな集落です。青年海外協力隊の任期は原則2年間なので(私は6ヵ月延長しましたが)、2年間のうちに別の街で試す時間はありませんでした。試み自体は悪くないと思うので、青年海外協力隊にこれから参加する、もしくは現役の方は、ぜひ試してみていただけると嬉しいです。