長野県立大学CSI公開講座「カカオから知る課題解決の取り組み」で学んだこと

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はじめに

メマオアチ(こんにちは)。Adjoaです。私は青年海外協力隊として、2014~2017年までアフリカのガーナ共和国で活動していました。

先日(2022/01/16)、長野県立大学CSI公開講座「サステイナブルカカオ – カカオから知る課題解決の取り組み -」を受講しました。本記事では、講座で学んだことをまとめ、共有させていただきます。

カカオ農園のことや途上国における児童労働に興味のある方のご参考になれば幸いです。

講座の概要

1. カカオ産業の現実

「カカオベルト」という赤道の南北20度の地域でしか栽培できない、カカオ豆。生産国の多くは「途上国」に属します。

カカオ豆の値段は、数十年前からのトレンドを見ると、ほとんど上がっていません。つまり、生産者のうち「貧困層」と呼ばれる人々は、ずっと貧困から抜け出せない状況が続いているといることです。その一方で価格の変動は激しく、生産者の収入は不安定です。なぜこのようなことになっているかというと、カカオ豆の価格は現地の生産者ではなく、買い取る側(主にニューヨーク)によって決定されているからです。

さらに、近年では地球温暖化の影響もあり、生産量の不安定化という問題もあります。

現在のカカオ産業は、圧倒的に生産者が不利な状況に置かれているのが現実です。

2. 児童労働はなぜ悪い?

カカオ農家では、子どもが働いているイメージがある方も多いのではないでしょうか。「児童労働=悪いこと」と言われることが多いのは、なぜでしょうか。

児童労働の1番の問題は、子どもの発達の妨げとなる、という点です。学校に行けなかったり、勉強をする時間がなかったりすることによる、学習面での妨げ。危険な道具や農薬を使うことによる健康被害のリスク。こういった問題が、健全な身心の発達の妨げとなり得るのです。だから児童労働はなくすべきなのです。

物売りの子どもたち(ガーナ)

3. ブロックチェーン技術の活用

どうしたら「児童労働はなくなった」と言えるのでしょうか? もしわからなければ、活動の成果が見えません。

どうしたら児童労働をなくすために寄付したお金が、正しく貧困層に届いたことがわかるのでしょうか? それがわからなくて、寄付したいと思う人はいるでしょうか。

このような問題を解決するために、ブロックチェーン技術が活用され始めています。たとえば、寄付したお金は日本のNPO等を窓口に、現地のパートナー団体に渡り、現地の町長などを経由し、最終的に現地の人々へと届くはずです。このお金が、今どこにあるのかを追跡できるアプリもあるのだそうです。

感想

今回の講座のおかげで、長年の疑問が解消されました。その疑問とは「児童労働は悪いことなのか?」という疑問です。

私がガーナで暮らしていた頃、子どもが家族を手伝って働くのは当たり前のことでした。子どもたちがそのことに対して不満に思っている様子は伺えませんでした。それを知っているから、日本に帰国したときにガーナで児童労働をなくすための活動をしている団体に、大きな疑問を持ちました。「ガーナ人の良き文化を否定している」と、嫌悪感さえ抱きました。

だから今回、思い切ってこの疑問をぶつけてみました。講師の回答は、次のようなものでした。

「児童労働には、1日何時間以上、といった定義があります。この定義に満たないお手伝い程度の労働であれば、問題ありません」

納得しました。それなら確かに、ガーナの良い文化は残されます。

NGOに対する嫌悪感が解消されたこと。私にとって、それがこの講座での収穫でした。

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