国際理解出前講座で聞かれた質問19個とその回答(高校1年生)

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はじめに

オホティセン(元気ですか)? Adjoaです。私は、2014~2017年までの2年6ヵ月間、青年海外協力隊としてガーナに派遣されていました。日本に帰ってきてから、ガーナでの体験を日本に還元すべく、学校などで青年海外協力隊の体験談の出前授業をやらせていただいています。

本日(11/26)、長野県内の高校で出前講座をさせていただきました。その際に生徒さんから出た質問をこちらに記録します。これから国際理解の出前講座をしようとしている方のご参考になれば幸いです。

今回の出前講座の概要

  • 日時 :2020年11月26日(木) 10:00-12:00
  • 場所 :長野県松本市
  • 対象 :高校1年生 40名
  • 内容 :国際理解 (総合的な探究の時間の1コマ)
  • 時間 :2時間 (途中で休憩10分間)

講座の構成

  1. 発表者紹介 (10分)
  2. 青年海外協力隊とは + アイスブレイク (20分)
  3. ガーナってどんな国? + バーチャルガーナツアー (20分)
  4. ガーナでの活動 (15分)
  5. まとめ  (15分)
  6. 質疑応答 (30分)

講座で聞かれた質問19個とその回答

1. なぜガーナに行ったのですか?

実は、私はもともとアフリカには行きたくありませんでした。本当は東南アジアか、太平洋の島国に行きたかったのです。ですが、青年海外協力隊の合格通知を開けてみたら「派遣国:ガーナ」と書いてあったのです。たまたま私の経験と、ガーナ側の要望が一致したから、ガーナに派遣されることになりました。

2. どんな生活を送りましたか?

基本的にガーナ人と同じ生活をしていました。

停電、断水は多いかったです。断水が当たり前なので、水の出るときに断水に備えてバケツに水を溜めていました。断水のときは、バケツの水を使って生活していました。

食事は炭火で料理していました。

3. 生活をしていく上で日本と違って大変だった・苦労したことはなんですか?

断水が1番苦労しました。いくら水が溜めてあるとは言え、いつ水道が復旧するかわからないので、水がなくなってしまうのが不安でした。

4. 日本との違いが知りたいです

何もかも違います。逆に同じことと言えば、朝起きて、1日のうちに2~3回食事をして、夜になったら寝ることくらいです。

5. 身の危険を感じた事はありますか?

泥棒や強盗に遭ったことはありません。

バスに乗っていて、正面から別のバスが逆走してきたときは恐ろしかったです。

6. 青年海外協力隊で一番辛かったことはなんですか?

日本に帰るときが1番辛かったです。ガーナが大好きで、日本に帰りたくありませんでした。

それ以外では、夜の暑さが辛かったです。エアコンも扇風機もないし、ガーナの家は風通しの悪い作りになっていて、窓を開けてもまったく風が入ってきませんでした。暑すぎて眠れない日が何度もありました。

7. ガーナでは子供が働くことが多いと聞きますが、実際はどうですか?

多いです。でも、それを不幸に思っている人はいません。ガーナでは家族を大切にする文化で、単に自分の家族を手伝っているだけです。

8. ガーナの子供たちに働くこと以外に個人の自由はありますか?

もちろんあります。子供たちは、学校が終わったらサッカーをしたり、すごろくのようなボードゲームをしたりして遊んでいます。

9. 使い捨てプラスチックの禁止が進んでいますが、ガーナでの取り組みはどうですか?

ビニール袋の使用を禁止するといった取り組みはありません。けれど、野菜や食べ物が包装されずに裸で売られているので、もともとビニールの使用量がそれほど多くありません。過剰包装をしている日本よりも、よっぽど環境に良い暮らしをしていると思います。

10. 印象に残ったことは何ですか?

ガーナ人の心の豊かさが印象に残っています。

人は、自分のコップに十分な水が満たされていないと、ほかの人に水を与えることができないものです。ガーナ人の心はいつも愛で溢れていて、他人に愛を与えることのできる人たちでした。

11. ガーナでの貧富の差はどのくらいありましたか?

すごくあります。

お金持ちは日本人よりもずっとお金持ちで良い生活をしています。お金のない人は、電気・水道のない生活をしている人もいます。

インターネットで調べたところ、日本でも貧富の差は広がっていますが、ガーナのほうがさらに格差が大きいようです。

12. 医療機関が整っておらず重い病気にかかると大変という話を聞いたことがありますが実際はどうでしたか?

そのとおりです。

私の住んでいた村には病院はなく、看護師さんが2人くらいいる小さな診療所が1軒だけありました。

大きな町に行けば病院はあるものの、設備が整っているとは言えません。待合室は外だし、あまりきれいとは言えない環境でした。

私がガーナから帰国した後、教えていた生徒が何人か病気にかかって亡くなっています。

13. 教育制度の違いを知りたいです

日本と同じ6・3・3・4です。

基本的には6歳から小学校に入学するけれど、年齢のカウントも結構適当で、10歳で1年生に入学するようなこともあるようです。

高校には、試験に合格しないと入れません。高校に行けなかった人は職業訓練校に行く人もいます。高校や職業訓練校を卒業した後は、専門学校や大学に行く人もいます。

14. 一番大変だったことは何ですか?

日本人との関係が1番大変でした。

ガーナ人は、ケンカしても後腐れがなく、人間関係のストレスが一切ありませんでした。

ときどきガーナ国内で日本人と会うと、言葉遣いに気を付けないといけなかったり、付き合いで参加したくもないパーティに参加しないといけなかったり、日本人とのコミュニケーションは面倒なことが多いなぁと感じていました。

15. ガーナでは差別はありましたか?

良い意味での差別ならありました。「白人だから」という理由でバスの1番良い席に座らせてくれたり、アイドル扱いされたりしていました。

学校でも差別やいじめなどは見たことがありません。

そもそも、(悪いほうの)差別をする人はなぜ差別をするんでしょうね? それは、自分に自信がないからだと私は思います。自分に自信がないから、他の人を蔑んで、自分を高いところにいるように思わせて満足しているのではないでしょうか。

ガーナ人は皆、自分に誇りを持っています。差別が悪いことだからしないのではなく、そもそも彼らは差別をする必要がないのだと思います。

16. アフリカの工業技術はどれほど進んでいますか?

日本と比べたらまだまだこれからという印象はあるものの、思ったよりも進んでいました。

17. ガーナの政治はどのような感じですか?

政治がどうなっているかは私も詳しくありません。ここでは、政治に対する国民の意識をご紹介します。

ガーナでは、政治に興味を持っている国民がとても多いです。

子供でも自分の応援する政党があります。「この政党が政権を握れば、俺たちは無料で高校に行けるんだ! だからこの政党を応援しよう」と、政治にとても期待をしています。

選挙のときはお祭り騒ぎです。自分の応援する政党が当選すると、大喜びで歌って踊ってパレードしたりしています。

18. フフは何と一緒に食べるのですか?

ミネストローネのようなトマトのスープ(Light soup)や、担々麺のようなピーナッツのスープ(Groundnuts soup)と一緒に食べます。

19. ガーナには世界遺産はありますか?

ガーナには2つ世界遺産があります。

1つは「負の世界遺産」と呼ばれる奴隷貿易の拠点となっていたお城です。

もう1つは、日本の白川郷のような昔の家(アシャンティ伝統建築)ですが、あまりにも人々の暮らしに馴染みすぎていて、世界遺産感がありません。

Adjoaの感想

質問の内容から、生徒さんたちがガーナ(アフリカ)に対して暗いイメージを持っているということがよくわかりました。児童労働、貧富の格差、医療の質の低さなどです。NGOなどが、アフリカの悲惨な光景ばかりをメディアで取り上げて寄付を募っている影響と思われます。

これは、仕方のないことです。私自身、ガーナに行くまでアフリカに対して貧困・飢餓などの可哀そうなイメージを持っていました。でも、実際にガーナに行ってみて、日本よりもずっと良い面もたくさんあることを知りました。

私の体験談の後、生徒の1人が「ガーナには、貧しいとか可哀そうなイメージしかなかったけれど、良い面もあるということがわかりました」と感想を話してくださいました。嬉しかったです。まさにそれは、私が体験談を通して伝えたかったことでもありました。

Adjoaによる国際理解出前授業の様子(2020/11/26)

最後に

国際理解・多文化共生の出前講座のご依頼は、こちらのコメント欄へどうぞ。コメントをくださった方へは、個別にご連絡差し上げます。

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